中国科学院院士は、いくつかの学部(Academic Division)に分かれて所属し、専門委員会などを通じて政府への助言活動を行っている。

院士大会は、院士全ての参加を求めて2年に一度開催される会合である。1996年以降、中国工程院と合同で開催されており、直近では2021年5月28日から、北京において第20回中国科学院院士大会と第15回中国工程院院士大会が開催された。
学部主席団は、院士大会が開催されていない間の業務を処理する機関であり、中国科学院院長をヘッドとして、学部担当の複数の副院長、下部機関である6学部や4委員会の主任、院士の中から選挙で選ばれた院士から構成される。さらにこの学部主席団の半数程度を選んで執行委員会が構成されており、ヘッドはやはり中国科学院の院長が務めることになっている。
中国科学院には、専門分野ごとに6つの学部が設置されており、それぞれの院士は自らの専門分野に合わせた学部に所属する。6つの学部とは、数学物理学部、化学部、生命科学・医学学部、地学部、情報技術科学部、技術科学部である。外国籍の院士の場合には、これらの学部には属さない。
学部とは別に、分野横断的な件について、中国科学院などに提言していく内容を議論するための委員会が設置されている。具体的には、諮問評議委員会、科学倫理委員会、学術出版委員会、科学普及・教育委員会の4つである。各院士は、それぞれの関心にしたがって委員会の構成メンバーとなる。
中国科学院の本部には学部事務局が置かれており、学部主席団などの指示を受けて中国科学院院士の活動を補佐している。